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建築を通じて考える環境とエネルギー

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まえがき

 フーム空間計画工房をスタートして25年もたってしまいました。
1988年の年末に独立した時の方向性は変わっていないし、さらに明確にして行こうという意思表明も含め
「建築を通じて考える環境とエネルギー」というコーナーを始めます。
 1988年は2年前のチェルノブイリ事故の状況が徐々にあらわになり、日本国内でも一般人が原子力発電に疑問を持つようになったころです。広瀬隆さんの「危険な話」がバストセラーになり、一方RCサクセションの反核ソングが販売自粛から放送自粛となったのもこの年です。
 この時原子力村の存在を認識した方も多いとおもいます。私もその一人で、このまま大手で、バブルのさなか物事の是非など考えず大きなプロジェクトをどんどん進めていくことに決別しました。
独立して目指したのはトータルでの省エネルギー建築です。住宅の高断熱化、室内環境の向上、建設の地域自立がその3本柱となります。
 2011年3月東日本大震災、福島第一原子力発電所事故という本来絶対あってはならない事故をとうとう起こした日本で、とても小さくても設計事務所を経営してきた私はこれから何をするべきかと考えました。やはりいろいろな活動を通し広く発信していく義務があるのだと思っております。
この場を利用して建築とエネルギー、環境について多くの皆さんにお伝えできればとおもいます。特に建築を検討している方にとって少しでも参考になればと思ております。
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# by kenchiku2012 | 2012-07-08 15:57

軽んじてはいけない人の力

真の意味での省エネルギー建築に欠かせない柱の一つ それは人間の生(ナマ)の力、能力です。
 社会はこのエネルギー、スキルをどうして軽く扱うのでしょうか。今の企業が削減するのは常に人件費、リストラやコストカットです。激しい価格競争のなか、自社の利益は増やしていかないとならない企業にとって人間は計算上無駄にしか映らないようです。
しかしこのような企業活動を多くの企業が目指して社会は継続できるのでしょうか。
 省エネルギーで耐久性もあってクオリティーの高い住宅を建てるには経験を積んだ多くの職人が必要なのです。
大企業はこのような人材を育てませんから意識の高い地域工務店が意地と誇りをかけて人材育成にとりくむのです。
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# by kenchiku2012 | 2012-07-02 17:39