フーム空間計画工房をスタートして25年もたってしまいました。
1988年の年末に独立した時の方向性は変わっていないし、さらに明確にして行こうという意思表明も含め
「建築を通じて考える環境とエネルギー」というコーナーを始めます。
1988年は2年前のチェルノブイリ事故の状況が徐々にあらわになり、日本国内でも一般人が原子力発電に疑問を持つようになったころです。広瀬隆さんの「危険な話」がバストセラーになり、一方RCサクセションの反核ソングが販売自粛から放送自粛となったのもこの年です。
この時原子力村の存在を認識した方も多いとおもいます。私もその一人で、このまま大手で、バブルのさなか物事の是非など考えず大きなプロジェクトをどんどん進めていくことに決別しました。
独立して目指したのはトータルでの省エネルギー建築です。住宅の高断熱化、室内環境の向上、建設の地域自立がその3本柱となります。
2011年3月東日本大震災、福島第一原子力発電所事故という本来絶対あってはならない事故をとうとう起こした日本で、とても小さくても設計事務所を経営してきた私はこれから何をするべきかと考えました。やはりいろいろな活動を通し広く発信していく義務があるのだと思っております。
この場を利用して建築とエネルギー、環境について多くの皆さんにお伝えできればとおもいます。特に建築を検討している方にとって少しでも参考になればと思ております。